堆肥編 2

堆肥化の微生物変化

 堆肥化は、微生物の活動により有機物を分解することであり、分解は糖分解期、繊維分解期、リグニン分解期の三段階に分かれます。堆肥化がすすむ過程の微生物変化は、どのような原料の有機物の場合でも同じような微生物の変化がみられます。

堆肥化における微生物の変化
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(1)糖分解期

 堆肥化の初期は、新鮮有機物に含まれる糖やアミノ酸などの易分解性物質が分解されます。分解は好気的に行われ、生育の早い糸状菌や好気細菌が主として活動し、この過程で活発に増殖する微生物の呼吸熱によって発熱が起こります。呼吸熱は内部に蓄積し徐々にまわりの温度が上昇していきます。糸状菌は40℃を超すと生活ができなくなり、次は高い温度に強い放線菌などが増殖します。

(2)繊維分解期

 放線菌は糸状菌が分解できなかった繊維(セルロースやヘミセルロース)を分解します。この時期は、堆肥の温度が60℃以上になり、他の一般の微生物は活動できず、ごく限られた種類の高温菌が働きます。高温性好気性の放線菌によってへミセルロースを分解し、セルロースをむきだしにします。このとき酸素を盛んに消費するため周囲が酸素不足となり、そこに嫌気性のセルロース分解菌の働く場ができます。このようにして好気性菌と嫌気性菌の役割分担が成り立ち、繊維質の分解が進みます。

(3)リグニン分解期

 放線菌の食べるエサが少なくなると微生物のはたらきが低下し堆肥の温度がゆっくりと下がってきます。すると放線菌によって分解されて軟らかくなった繊維組織を食べるいろいろな細菌が増えてきます。このころからリグニンの分解が始まります。リグニン分解は主としてキノコ(担子菌)の仕事ですが、この時期は繊維成分の中間分解物があり、堆肥の品温も低下して他の微生物も生育しやすい環境となっているため、多種類の微生物が活動します。この中には土壌中で作物に有益な働きをするものが多く含まれ、細菌の種類が生ゴミ堆肥の性質を決定しています。さらに、微生物が多くなると、それを食べる小動物が現われ、トビムシやミミズも見られるようになります。
 このように、易分解性物質から始まり、ヘミセルロース、セルロース、リグニンと次々に分解されて、それに関係する微生物もそれぞれに適合したものに変化していきます。すなわち、微生物は一種類だけでなく、多くの種類の微生物のはたらきによって堆肥が作られます。そして、その菌は自然界に広く分布しているため、どんな堆肥でも似たような微生物変化が起こります。

(参考資料)
藤原俊六郎監修 農文協編 「家庭でつくる生ごみ堆肥 よくある失敗 防ぐポイント」農文協
藤原俊六郎著 「セミナー生産技術 良い堆肥生産のポイント(1)〜(4)」ホームページ

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